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    会計・経営リポート コラム

    「プラス思考が成功の邪魔をする?」

    目標の達成や夢の実現にはプラス思考が大切だと言われます。成功するためには「成功したイメージを思い描きましょう」とも言われます。 物事をポジティブに捉え、明るい未来をイメージするのはよいことだと思いますが、そのプラス思考が成功の足かせになっていたら・・・。 ある実験をご紹介しましょう。

    心理学者のリチャード・ワイズマン博士は、やる気を高める心理について大規模な調査を行いました。 対象者は目標や夢の実現を目指す世界中の人たち5000 人以上。 就職、ダイエット、結婚など各々が目標を掲げ、調査を開始した当初は大半の人が自分の成功を確信していたようです。 ところが最終的に目標を達成した人はわずか10%でした。 目標達成に向けて「効果があった」と報告された方法で多かったのは、「段階的に着実な計画を立てる」「目標を人に話す」「成功した場合に起こる相乗効果を考える」でしたが、 興味深いのは「効果がなかった」とされた5つの行動です。

    1.成功した人物を思い浮かべてやる気を起こす2.失敗した場合に起きる嫌なことを考える3.目標達成を邪魔するマイナス要因を頭からしめ出す4.意志の力に頼る 5.成功者になった素晴らしい自分を思い描く つまり、プラス思考だけでは物事は改善しないし、成功した自分を思い描いても成功しない。 それどころか逆効果だというわけです。成功者を思い浮かべ、成功した自分の姿をイメージしてきた経営者にはショッキングな調査結果でしょう。 イメージトレーニングの効果はスポーツ選手などが証明していますが、今のイメトレは「成功した自分を思い描く」より「失敗したときにどう対処するか」により重きを置いているようです。

    理想は高く、けれど「失敗した場合に起きる嫌なこと」を直視して、さらに次の克服法を具体的に考える。これがワイズマン博士からの目標達成に向けたアドバイスです。

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