業務案内|中央総合会計

    会計・経営リポート コラム

    【感染教育】

    昨年は、新型コロナ感染症一色の 1 年でしたが、感染教育というちょっと物騒な言葉があるそうです。知育のようにあらかじめ特定の目 的をもたない教育の事です。すなわち相手の体内に浸み込んでその内側から少しづつその人を変える教育の事だそうです。
    もともと、仏教に薫習(くんじゅう)という言葉があります。「香が物にその香りを移して、いつまでも残るように、みずからの行為が、心 に習慣となって残ること」「優れた人に親しんでいると気が付かないうちに自分も優れた人になれる」などの意味です。これにかなり近い 考え方ですね。また、「涵養」(かんよう)という言葉もあります。水が自然に染み込むように少しずつ養い育つという意味です。これらの 言葉がある事自体このような考え方、このような教育の大切さに現れていると思います。
    家庭での親の日常の行動や家の中の雰囲気が子供の人格形成に影響を与えるように企業では経営者や上司の後ろ姿を社員は見て、 いや見ていなくても自然と感じ取り「感染」、「薫化(くんか)」(と言った方が良いかもしれません)されてしまうという事なのだと思います。
    社内において感染教育(薫化)は達成基準も教育効果も明確ではなく捉えどころがないため、教育と言う観点では重要視されていま せんでしたが、一般的な教育・研修よりもずっと社員に対する影響が大きいのだと思います。いわゆる「社風」と言われるものも「感染」、 「薫化」の結果なのではないでしょうか。朝礼などの発言や普段の何気ない行動が従業員に大きな影響を与えていることを考え、コロナ 感染ではなく感染教育を広げていく事が大切であり、感染教育を行うためにも経営者、管理者は自分自身を成長させていく事が大切だと思います。
    お互いに本年も成長し続ける年でありたいものですね。今年も宜しくお願い致します。

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