会計・経営リポート コラム
【私たちは皆冒険家】
当事務所が毎年行っている「知っておきたいセミナー」の本年の講師の冒険家荻田泰永さんのお話は大変興味深いものでした。
目的達成のためにどのような思いで行動をとらなくてはならないのか。今の日本の日常生活の中では目的達成のために生命をかける
ような事は少なく「生きる」あるいは「生き延びる」「生き残る」というような観点では生活をしていないという事に改めて気付かされ
ました。歩きスマホをしていてマンホールの蓋に躓いて怪我をするような「ボーっ
と生活」している人間(私です)には特に興味深く感じたのかもしれません。
質疑応答でどのように「撤退」をする勇気を持つかの問いに荻田氏は「チャレンジする勇気はあっても戻る勇気など無い。客観的判断による妥協
だけだ。情熱、勇気、根性等は大切だが大自然の中では通用しない」という意味の事をお話しされました。人間関係でほぼ何事も決まって
しまう私たちの日常生活で通用することが、自然の中では通用しないのだという事をあらためて知らされました。このような自然に立ち
向かう姿勢を日常生活の中でも少しは持つ事も必要ではないのかと思いました。
講演を聞いた後で毎日「これから世界を変えに行く」と奥さんに言って仕事に出かける人の事を思い出しました。なぜこの人の事を思
い出したのかを暫く考えた結果、それは自分自身と外部(社会や自然)に対する立ち向かい方に共通するものがあると感じたからです。
客観的か積極的かの違いはありますが自然や社会に対して「真剣に立ち向かう」という事です。どれだけ真剣に外部に立ち向かうかとい
う事は又どれだけ真剣に自身の人生と向き合うかという事でしょう。仕事や家庭のスケジュールをこなす日常の中では「生きる」実感をな
かなか持てないのかもしれませんが・・・。そういえばこんな言葉がありました。「命は懸けるものではない。いつでも何をやっても命は懸
かっている」