会計・経営リポート コラム

【ガチャ ガチャ】

経営者という職業は、環境適応業であるといわれています。環境には、自然環境から景気の良し悪し、社会情勢など色々ありますが、 経営者にとって一番の環境は、なんだと思いますか？ 自分で面接の上採用した従業員でも思ったより能力が低かった、協調性が足りない、 整理が出来ない、報告がない、運転が荒い。終いには、ウマが合わない、しゃべり方が嫌 いだ、ネクタイの趣味が悪い・・・・・・ いくらでもイヤな部分が出てきます。最後にはトランプのページワンのようにすべてのカード（従 業員）総取り換え！などと叫んでしまう経営者もいます。従業員から見ると、初めての仕事なのにそんなに直ぐにできる訳 がない。社長は面接のとき優しそうだったが、近寄りづらい。仕事を教えて貰っていない上に、多過ぎて整理ができない。何をどこまで 報告していいのか分からない・・・・・・。

経営者にとって従業員が、従業員にとって経営者が仕事の上で、最大の環境ではないでしょうか。したがって、経営者は従業員という環 境に適応する事が大切な仕事となります。「当社（うち）の社員にろくなヤツはいない」などと口走るのは「私は従業員という環境に適応できない、 ダメな経営者です」と宣言しているようなものなのだと思います。どうか、お気を付け下さい。

若者の間で、おもちゃのガチャガチャで良い品が入っていない事に当てつけて、生 まれた環境が悪いのを「親ガチャが悪い」と言うそうです。自分で採用しておいて、 社員ガチャが悪いと言っていては、自助努力の足りない若者と同じレベルになってしまいます。 人生は、良いカード（トランプ）を持つことではなく、与えられたカードでどれだけ良いプレーができるかが大事です。